アイテム:
製品、部品、中間製品、工程、支給、移動などを示します。
TPiCSの中では、システムを動かす基本の単位で、難しく言えば「管理ポイント」をアイテムといいます。
簡単な説明をすれば「伝票を発行するもと」です。注文書、作業伝票、支給伝票など、伝票を発行するキーになるものをアイテムと呼びます。
別の言い方をすると、アイテムとは、製品を構成する要素です。部品や材料だけでなく、加工、移動、工程等も1つの要素として考えます。
また、アイテムはユニット(コンポーネント)や製品として考えることもできます。
構成部品の親子関係を示す場合は次のような図を使います。図の中では、上が完成品、下の方が部品側を意味します。製品AはA1、A2、A3の部品から構成されていることを表し、さらにA3はYとZから構成されていることを表します。
製造担当: TPiCSでは、次のような部署や工程、場所を全て製造担当と呼ぶことがあります。
「製造担当」と「発注先」を対比する場合は、「発注先」は実際の生産場所や注文先を
表すのに対し、「製造担当」は計画をする部署(計画担当)を意味します。主担当 : 1つのアイテムに複数の製造担当を登録する場合、主たる製造担当を「主担当」と
呼びます。製造担当はアイテムマスターに登録され、主担当はアイテム名称マス
マスターに登録されます。主担当アイテム: アイテムマスターに登録したデータの中で、製造担当がアイテムマスターの主担
主担当と一致するアイテムを「主担当アイテム」と呼ぶことがあります。発注先 : 製造担当が「計画担当」を表すのに対し、発注先は実際の生産場所や注文先を表し
表します。伝票の種類によって以下の呼び方をされることがあります。
・注文先 (注文伝票のとき)
・生産場所 (作業伝票や工程伝票のとき)
・外注先 (外注伝票のとき)
・支給先 (支給伝票のとき)
製番 : 工番、製造オーダーと呼んだり、ロット番号と呼ばれることもあります。
これらの言葉でピンとこない場合は、「製番」に関する機能は不要のはずですか
から、気にせず読み飛ばして下さい。
注番(発注注番)、
受注注番:TPiCSが振っていく注番は発注注番です。
TPiCSの受注販売管理オプションで管理するのは、受注注番です。
バケット: MRP独特の用語で、計画の単位期間のような意味です。
バケットとは、そもそも英語のバケツで、バケツを幾つも並べておき、その中に
必要数を溜めていき生産計画を作る...というような意味です。計画を考える
升目です。
バケット数とは、計画を扱う日数のような意味で、幾つバケットをつらねるかの
意味になります。TPiCSでは1バケット=1日を基本に考えていますが、昼勤夜勤
を表すシフトや、さらに細かく時間単位でもかまいません。あるいは逆に、1バ
ケットが1週間とか、月の上旬中旬下旬を表したり、1ヶ月を1バケットとして
使用することも可能です。
履歴管理: 生産した後 あるいは出荷後、その製品を作るために使用した原材料や製造工程が
分かるようにする機能です。
支給 : 協力会社さんに生産の一部を委託する場合、自社で必要な部品を調達し、協力会
会社さんに渡す行為を通常「支給」と呼びます。
発注元からの部品支給を受け、それを使用して生産する場合もありますが、ナビ
ナビゲータで扱う支給は、上記のこちらから「支給」するケースを扱います。
TPiCS-Xは部品支給を受ける場合も管理することが出来ます。[実務とシステムの
接点]の「得意先から部品支給を受ける場合の管理について」をご覧下さい。
確定期間: TPiCS-Xは「製品の計画をインプットし、それに必要な部品や工程の計画を計算
し、その計算結果に基づき注文伝票や作業伝票を発行することにより計画を固定
する」がシステムの基本の流れです。
通常は伝票を発行することと、計画を固定することはイコールですが、「伝票は未
未発行でも計画を固定する」運用を可能にするため、「伝票発行期間」と「固定期間」
の2つの確定期間を持たせました。伝票発行期間: 伝票を何時発行するかをアイテムごとに指定するのが「伝票発行期間」です。
完成日の何日前に作業伝票を発行するか、あるいは購入部品なら指定する納期の
何日前に注文伝票を発行するか、これが「伝票発行期間」です。
通常「発注リードタイム」とか、「発注手番」などと呼ばれることがあると思います。
固定期間: 通常は、「固定期間」は「伝票発行期間」とイコールです。
購入した部品が納品されるとすぐ後工程に送られるような場合、そのアイテムは
在庫を持たないので基準在庫も設定しません。このような場合、後工程のアイテム
に基準在庫の設定をしますが、後工程の伝票発行期間が購入部品の伝票発行期
より短いとき、後工程のアイテムに購入部品の「伝票発行期間」と同程度の「固定
期間」をインプットします。
バッファ: 緩衝領域などと言われます。TPiCSでは、計画変動があったとき、それを吸収し
て できるだけ発行済みの伝票に影響させないための「予備の在庫」の意味に使用
します。基準在庫: 確定後の変化に対応するための「バッファになる在庫数」です。
「基準在庫」と前述の「固定期間」はTPiCS-Xの中で最も重要な概念(機能)です。
TPiCS-Xを初めてお使いいただくとき、この基準在庫の設定はなかなか難しく、
イメージが湧きにくいと思います。
「基準在庫」は戦略的な意味合いの強い設定値ですから、運用しながらいろいろ調整し最適値を求めていただく必要があります。後述する、[アイテムマスター]-[ポップアップメニュー]- [基準在庫改善]などで調整して下さい。
納入リード日数、
製造リード日数、
工程追い上げ(さかのぼり計算):後工程が着手する何日前に前工程が終了していなければならないか。購入部品で
あれば、後工程着手の何日前に納入していなければならないかを、納入リード日
数と呼びます。製造リード日数は着手から完成までの期間(着手日を含まない)で、
工程ごとにインプットします。工程追い上げ(さかのぼり計算)は、所要量計算
中、納入リード日数と製造リード日数を使用し、前工程の計画を計算することを
いいます。似たような言葉で、「発注リードタイム」を発注から納品までを意味す
することがありますが、TPiCS-Xでは、それを「伝票発行期間」と呼びます。段取時間、標準時間: 準備作業に必要な時間、通常は型の取り替えや設備の洗浄、人員の再配置に要す
要する時間などを言います。通常 段取時間は、生産数量にはあまり関係なく発生する
作業ですが、標準時間は 生産数量に比例して発生する作業時間です。
平準化 : 負荷(生産計画を基に必要な作業時間を計算した値)を、できるだけ均等になる
ようにすること。
実績インプット: 部品や材料を発注し、納品されたときに、「受け入れ実績」をインプットします。
工程単位に作業伝票を発行しその工程が終了したら「作業完了実績」のインプッ
トも行います。また TPiCS-Xは、不良品(オシャカ)を作ってしまったり、在庫品
の評価替えのインプットをすることも出来ます。これらを総称して「実績インプット
」と呼びます。
入庫、出庫: 通常「ラインオフ(完成)」を“入庫”、「出荷や消費」を“出庫”としますが、
システム内の厳密な意味合いは、
・1つのアイテムにとって、そのアイテムの在庫数量が増える場合“入庫”
・減る場合“出庫”としています。
引落し : 工程の「作業完了実績」をインプットする時、使用した部品や材料の在庫をマイ
マイナスします。
払出し : 生産するために必要な部品や材料を倉庫から出庫することを「払出し」といいます
が、TPiCSではピッキングリストを印刷することや、ピッキングの実績をインプ
ットして倉庫から使用場所に在庫移動することができます。また、作業伝票に必
要部品の明細表を印刷することもできるので、それらを利用して払出し業務を行え
ます
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